高収入なイメージから、証券業界は就活生から人気があります。この記事では証券会社の業務内容や動向、さらには企業ランキングなどについて見ていきましょう!
証券業界とは?
証券会社は、投資家・株式会社・国との間に入り、株式・債券の投資や発行、配当の手続きを仲介しています。その際に発生する委託手数料が証券会社の利益となります。
主にブローカー業務、ディーラー業務、アンダーライティング業務、セリング業務を行うことで成り立っています。
ブローカー業務(トレーディング業務)
ここでは、株式を買いたい人と売りたい人の注文を受け付け、それを証券取引所に伝える業務を行います。市場での取引を仲介し、その際に得られる手数料が大きな収入源となります。
ディーラー業務
ディーラー業務とは、証券会社が株などを売買することで利益を追求する業務です。証券会社が仲介役として入ることで取引をよりスムーズに行います。
アンダーライティング業務
ここでは株式を発行した会社から株式を買い取り、その株を個人や法人に売る業務を行います。アンダーライティング業務によって企業は資金調達を行っています。
セリング業務
ここでは新規に発行された株式や社債を一時的に預かり、企業や他の会社の委託をうけて買い手を探し、販売する業務を行います。
上記のような四つの業務を全て行っている証券会社を「総合証券会社」と呼びます。
証券業界の動向
「コロナバブル」による収益の増加
新型コロナウイルスによる外出自粛の影響によって、2020年から21年にかけてネット証券の売上が急上昇しています。
また、2021年の証券業界は金融緩和によって発生した「コロナバブル」と呼ばれる歴史的な株高を背景に、証券会社の手数料収入は増加しました。
前年とは一転した急落
2020年~21年とは打って変わり、2022年の株式市場は一転して急落しています。
インフレを懸念し、各国の中央銀行が急速な金融引き締めをはじめ、株価は20~30%の大幅な下落をしました。証券会社にとって、株安は手数料収入の減少に繋がるので、逆風となっています。
証券業界の四季報売上ランキング
1位 野村ホールディングス
営業収益→1兆5,939億円(↓)
預かり資産→122.1兆円
2位 みずほ証券
営業収益→4,014億円(↓)
預かり資産→51兆円
金融業界に向いている人
今まで全5回に渡って金融業界についてみてきましたが、どのような人が向いているのかまとめました。ぜひ今後の選考や自己分析の参考にして下さい!
数字やお金に強い人
金融業界はどの業界に就くとしても、必ず数字やお金を取り扱うため「数字やお金に強い人」は向いているといえます。特に経済学部や理系の学部生には適性があります。
論理的に考えられる人
この業界では論理的に考えられることが求められますが、特に資産運用やデータ分析を行う業務があるため、常に冷静に論理的に考えることが必要です。
また営業職でも、相手に話す内容を論理的にわかりやすく相手に伝えなくてはならないため「論理的に考えられる人」は向いているといえます。
忍耐力がある人
例えば営業職では、決して軽くはないノルマが課せられることや、営業先を1日中はしごすることもあり、また事務職では膨大な作業をこなさなければならないこともあります。
さらに資産運用などの専門職も、思うような結果が出ないときでも粘り強く挑み続けなければならないです。すべての職種に忍耐力が求められますが、その分やりがいがあり、頑張りが給与などに反映されやすいです。