テーマの種類別!グループディスカッションの進め方

以前、こちらの記事にて、グループディスカッションで求められることと、大まかな流れと役割について解説しました。しかし、グループディスカッションに苦手意識を抱えている人はまだまだ多いのではないでしょうか。グループディスカッションと言われてもイメージがつきにくい上に、対策方法もわかりませんよね。

そんな方のために、ここから二記事に分けて、テーマの種類ごとに意識する点具体的な対策方法をお伝えします。この二記事を読んで実践することで、更にグループディスカッションを攻略できるようになります!

今回の記事では、グループディスカッションの五つの種類について分けて解説していきます。

その種類とは、課題解決型ディベート型選択型自由討論型フェルミ推定の五つです。この記事を読むと、テーマが発表された時にこのどれに該当するのかをイメージできるようになります。そうすることで面接官の視点や気をつけるべきことを意識しながら議論に臨むことができるようになります。

 

課題解決型のグループディスカッション

 

前提となる考え方

企業活動において課題はつきものです。その課題をどう乗り越えていくか、議論することができるかどうかをこのグループディスカッションでは評価しています。まずは、課題を細分化して考え、どこを改善できればその問題が解消されるのかを考えましょう。次に具体的に何を実施するのか考えていきます。

 

議論の際に意識すべきこと

主に3点あります。はじめに、課題の根本的な原因を突き詰めることです。例えば、「こういう場合、売上を伸ばすためにどうすべきか」など状況が定義されることが多いです。

このとき、新たに増やせる顧客はどういった人か、現状で考えられる問題点はなにかを原因としてあげることができれば、論理的に結論を導くことができます。役職が決まって議論に入ったタイミングで、これを解決すればよい、という具体的な問題をチームで導けるようにしましょう。

 

2点目は、自分たちで細かい設定は決めていい場合が多い、ということです。例えば、「飲食店の売上を2倍にする方法」が議題の場合、現状の売上はどれくらいか、前月比・前年比・前年同月比のどれなのかによって解決方法が異なってきます。定義から外れないことが前提ですが、状況設定を明確にしてチームで共有することで、みんながイメージしやすい議論にすることができます。

 

次に、具体的な対策方法を考えます。ここで重要なのは、現実的(実施可能)かつ論理的(解決可能)な方法である必要がある、ということです。いくら問題が解決できると言っても、実際にそれが実現できなければ意味がありません。予算がかかりすぎない、時間がかかりすぎない、など色んな視点から確認する必要があります。

 

ディベート型のグループディスカッション

 

前提となる考え方

企業活動に限りませんが、メリット・デメリットは常に考えなければいけません。例えば、「SNSでの告知をすべきかどうか」を考える場合、期待できる広告効果もあれば、その運用にかかるコストも無視できません。このようなどちらか一方を選ぶ議論の時に自分の意見を押し通すのではなく、建設的な議論ができるのかどうかを評価しています。

 

議論の際に意識すべきこと

まずは状況を設定して判断するための前提条件を用意します。状況を設定せずに議論を進めると人それぞれの主「どちらも良い」という平行線をたどることになってしまいます。しかし、具体的な状況を設定してあげることで「この場合はこちらの方がいい」という結論を導くことができます。繰り返しますが、細かい状況は設定してよいので、チームでイメージを共有できる状況を考えましょう。

議論が早く終わりそうなときは、あえて逆の立場(反対側のメリットとはなにか)について考えてみましょう。多角的な視点を持っていることがアピールできるので効果的です。

 

選択型のグループディスカッション

 

前提となる考え方

例えば「無人島に一つだけ持っていくとしたら、何を持っていくか」といった質問です。選択肢が無数にあるので、メリット・デメリットのような軸では考えにくくなります。

基本的にはディベート型と同じですが、選択肢が無数にあるので発想力が問われることになります。

 

議論の際に意識すべきこと

まずは、しっかりと案を出すことが重要になります。議論の時間とはいっても、各自でしっかり考えるための時間を設けてもいいですね。

また、出た意見のうちどれが優れているかを議論することも大事ですが、それぞれのいいとこ取りをした新たな案を出すこともできます。

 

自由討論型のグループディスカッション

 

前提となる考え方

漠然としていますが、他の四つに当てはまらないテーマがここに分類されると考えてください。例えば、「新入社員が勤務中に意識すべき重要なことを教えてください」という議題が出された時、あなたならどのように議論を進めますか?

自分が新入社員なのか新入社員に教える立場なのかの状況設定を共有する必要があります。また、いくつに絞ったら良いかも決められていないので、たくさん出てきて議論がまとまらなくなる可能性もあります。

 

求められる結論や状況が定められていないので、途中で話が脱線しやすいのが特徴です。はじめに何について議論するか(どういう結論を出すか)、どういう状況を想定するかチームで共有した上で議論に入ると議論しやすくなります。

 

議論の際に意識すべきこと

とにかく、議論が脱線しないように意識しましょう。そのためには、チームがどの方向を向いているか(どういう議論を目指しているか)を確認しながら進めていくことが大事になります。

 

フェルミ推定のグループディスカッション

 

前提となる考え方

フェルミ推定とは、一見予想できないような数字を、論理的思考力によって概算することです。企業活動をする中でも、統計に無いデータを概算しなければいけないことがあります。そういった時に活躍できるかが評価されています。

 

例えば、日本に電柱は何本あるかという問題があります。実際の値にどれほど近いかは重視されず、どれだけ論理的に議論できているか、精度を高めるために論理的な案を出せているかなどを見ています。

 

議論の際に意識すべきこと

フェルミ推定には、ある程度の材料となる情報があります。国土面積は約40万平方キロメートル、一年に生まれる子供の数は80万人を下回っているなど、日常生活に関わる数値はどんなものでもフェルミ推定の材料になり得ます。

「フェルミ推定」で調べたら一通り数値が出ているのでなんとなく覚えておきましょう。また、日頃のニュースで見る数値情報も意識的に見てみることでイメージを植え付けることができます。どんな課題が出るか、そもそもフェルミ推定が出題されるかどうかも分かりませんが、大事な就活の一部なので、気を抜かずに意識しておきましょう。

 

実際の議論では、チームメンバーから有益な情報が出なくて行き詰まることもありますが、そんな中でも諦めずに手がかりを探していきましょう。

 

まとめ

いかがでしたか?グループディスカッションには色々な種類があり、それぞれに議論の流れや意識すべきことがあると理解できたと思います。ざっくりと「グループディスカッションが苦手」と感じている人も多いかと思います。

そんなひとはまず、それぞれの種類の模擬グループディスカッションをやってみましょう。そうすることで具体的にどの種類のディスカッションが苦手なのか、細分化して課題がみつかります。そして、次回お伝えする「グループディスカッションの対策方法」を実践しやすくなります!